コミュニティFM大分析 #38【カフェがあるコミュニティFM】

こんにちは。「コミュニティFM大図鑑」のコシバです。
コシバが長年調査・収集した情報を分析して、目黒先生の解説と共に紹介していく「コミュニティFM大分析」。
2026年9月27日放送の「サンデー防災Open Lab.」ではカフェがあるコミュニティFMをご紹介しました。
今年の1月のサンデー防災Open Lab.で、ユニークなところにスタジオがある局をご紹介しました。北海道札幌市西区の三角山放送局の「レンガの館」、埼玉県加須市のFMわたらせの「道の駅かぞわたらせ」、滋賀県東近江市のRadio Sweetの「八日市駅えきなか」、いずれもユニークな場所で放送をやっていました。
今回はその続編となりますが、コミュニティFMが直接運営しているカフェを併設しているところに絞りました。もともと公民館のように、誰もが自由に利活用することができるのがコミュニティFMの特徴であり強みですが、そこに飲食という要素を加えて、地元の人がより足を運んでくれるような取り組みを行っている局がいくつかあります。
ということで、今回はラジオ放送を観ながら飲食を楽しむことができるコミュニティFMを3つご紹介します。
■スタジオ移転を機に市民が気軽に立ち寄れるカフェバーをオープン
●FMコザ(沖縄県沖縄市)「FM KOZA radio&cafe bar」
まずは沖縄県沖縄市のFMコザからいきたいと思います。FMコザは2021年に街の中心部にある中央パークアベニュー沿いに移転した際に、カフェバーをオープンしました。名付けて「FM KOZA radio&cafe bar」です。
このカフェバーは日曜を除く朝11時から夜10時まで営業していて、昼からお酒を飲みながらラジオの放送を楽しむことができます。
内装はとてもおしゃれで、カウンターと立ち飲み席、テーブル席などがあり、それぞれのスタイルに合わせて飲食をすることができます。
メニューを見ると、クラフトビールが常に5種類用意されていて、飲み比べセットもあるほか、おつまみもソーセージやサラミ、チーズ、ナッツなど一通り揃っています。軽食もホットサンドやカレーなどがあって、家族連れでも楽しむことができます。
オープン当時の社長だった池城愛美さんによると、前のスタジオも前に大きなオープンスペースがあって、パーソナリティーとリスナーが交流することができたのですが、市民にはあくまで「ラジオ局」として見られていたそうで、やや入りづらい雰囲気があったそうです。
知り合いの方が、鹿児島県奄美市のあまみエフエムのスタジオの1階にバーがあるのを教えてくれたこと、そして新しく移転するスタジオにバーカウンターがあったことから、カフェバーを設けることになりました。
カフェバーが併設されたことで、市民とパーソナリティーの交流がより活発になったそうです。コザで呑みたい、誰かと話したいという方はFMコザのカフェバーをぜひおすすめします。
■茅ヶ崎市役所前にできたサザンオールスターズの新たな聖地

●茅ヶ崎FM(神奈川県茅ヶ崎市)「茅ヶ崎カフェ」
続いては、神奈川県茅ヶ崎市の茅ヶ崎FMに併設された「茅ヶ崎カフェ」をご紹介します。営業時間は水曜を除く朝10時から夕方6時までですが、水曜日も不定期で営業しています。
茅ヶ崎FMは地元出身であるサザンオールスターズの桑田佳祐さんの茅ヶ崎とラジオへの思いを受けて、アミューズの中西正樹さんや音楽プロデューサーの宮治淳一さんが中心となって、2023年に開局しました。
スタジオは茅ヶ崎市役所の敷地内にある東横イン内の、にぎわいの創出や行政拠点地区の活性化の拠点として設けられた「地域貢献スペース」の一角にあり、コミュニティFM以外にも市民の交流の場としてカフェを開くことになり、開局から約2ヵ月後にオープンしました。
茅ヶ崎カフェの自慢はコーヒーで、コーヒーの中でも最高品質のスペシャリティコーヒーを使用し、心地よい苦みと口当たりの良さが売りとなっています。
また、桑田さんが学生時代によく食べていたという茅ヶ崎のお店のドッグを再現した、たっぷりの野菜と魚肉ソーセージをサンドした曜日限定のメニュー「スペシャル圭祐サンド」や、地元で愛される有名店とコラボしたスイーツなどを楽しむことができます。
カフェの中には、桑田さんが監督した映画『稲村ジェーン』で使われた、荷台にサーフボードが乗ったミゼットが置いてあり、サザンオールスターズや桑田さんのファンにとって、聖地のひとつにもなっています。
店内はイベントスペースを兼ねていて、営業時間外にパーソナリティーによるDJイベントなどが行われたこともあります。
茅ヶ崎カフェではパーソナリティーが空いた時間にカフェのスタッフをしています。これはありそうなことですが、逆にカフェのスタッフをラジオのスタッフにスカウトしたこともあるそうです。そのせいか、ラジオのスタッフは若い方が多くいらっしゃいました。
■地元の食材をふんだんに提供。パーソナリティー考案メニューも

●FMあばしり(北海道網走市)「LIA.cafe」
最後は北海道網走市のFMあばしりの「LIA.café(エルアイエーカフェ)」をいきましょう。
FMあばしりは地元の建設会社である早水組が2019年に開局したコミュニティFMで、開局と同時にカフェをオープンしました。LIAとは「Life is Abashiri」を略したものです。営業時間は火曜から土曜の昼11時から午後3時までです。
早水組がラジオ局にカフェを設けたのは、コミュニティFMを通じて地域に貢献すると同時に、市民が交流する場を設けたいという思いがあったそうです。内装はFMあばしりのスタッフも一緒に手伝って、壁のペンキ塗りなどを行いました。
LIA.cafeはオープン当初、トーストなどの軽食メニューが中心でしたが、次第に種類が増えて、現在ではオリジナルのパキスタンカレーや、パスタ、スイーツなど、充実したメニューが用意されています。
また、オホーツク産のタコやカキ、網走産の牛乳を使った料理や北海道産ソーセージを使ったホットドッグなど、地域の食材を活かしたメニューも多くあり、カフェをきっかけにFMあばしりのファンになったという方も多いそうです。
他にも、パーソナリティーがプロデュースした期間限定メニューや、リスナーの方が命名したメニューがあるなど、ラジオ局併設のカフェならではのことも行っています。
LIA.cafeにはこれまで有名な方も多く訪れていて、壁にはサンドウィッチマンの伊達さんや、カーリングのロコ・ソラーレの皆さんのサインも書かれていました。
店内の黒板にはメニューだけでなくタイムテーブルも書かれていて、今スタジオでどんな番組をやっているのかがわかるのもいいなと思いました。
ということで、今回はコミュニティFMというよりは飲食店の紹介みたいな感じになってしまいました。
実際、ご紹介した3つのカフェはラジオ局が片手間にやっているものではなく、本格的なカフェとして営業していて、カフェの売り上げも収益アップに貢献しています。
また、ラジオ局と知らずに来た方が、スタジオで生放送をやっているのを見て、ここにコミュニティFMがあるのを初めて知ったというケースもあり、局の認知度アップにも繋がっています。
もちろん、本来の目的であるパーソナリティーと市民、そして市民同士の交流の場としても機能していて、ここから何か新しいことが始まるという醸成の場になっていました。
こういった局がもっと増えたら、コミュニティFMもより身近に感じてもらえるのではないかなと思いました。
ご覧頂き、ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。


















コメント