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コミュニティFM大分析 #17【お年寄りが関わる番組】

  • koshibatakashi
  • 3月25日
  • 読了時間: 7分

こんにちは。「コミュニティFM大図鑑」のコシバです。


コシバが長年調査・収集した情報を分析して、目黒先生の解説と共に紹介していく「コミュニティFM大分析」。


2024年9月の「いいね!このまち!このラジオ!」では、コミュニティFM局で放送するお年寄りが関わっている番組についてご紹介しました


 

9月の第3月曜日は敬老の日です。


大手の放送局と比べて、コミュニティFMはリスナーもスタッフも年齢層が高く、多くのお年寄りの方が関わっています。


人生経験豊かな方のお話は面白く、行動力も若い方に負けていないので、多様なコンテンツが欲しいコミュニティFMにとっては大切な存在だと思います。


ということで、今回はそんなお年寄りが関わっている番組をピックアップしてみました。



■スタジオに響く豪快な笑い、87歳で映画主演も


FMコザ(沖縄県沖縄市)『ゆんたくはんたくHow are you!』


FMコザ
FMコザ

トップバッターは沖縄から。沖縄ではお爺さん、お婆さんのことを「おじぃ」「おばぁ」と親しみを持って呼んでいますが、そんな元気なおじぃやおばぁが沢山います。


その中から、沖縄市にあるFMコザの『マイオアシス』という番組の中で、2014年から毎週水曜に放送している人気コーナー『ゆんたくはんたくHow are you!』をご紹介します。


※「ゆんたくはんたく」というのは、「おしゃべりする」といった意味です。「ゆんたく」だけで「おしゃべりする」という意味ですが、沖縄弁では発音のリズムのために「はんたく」のような韻を踏むような言葉をつけることがあるらしいです。(沖縄出身の声優・儀武ゆう子さん談)


このコーナーにレギュラー出演しているのは、「カマドおばぁ」こと福嶺初江さん(88歳)。カマドおばぁは太平洋戦争、戦後のアメリカ占領時代、そして現在に至るまでたくましく生き抜いてこられました。


2023年、そんな自身の半生を描いた映画『なまどぅさらばんじ 今が青春』が公開され、カマドおばぁが主演しました。


※「なまどぅさらばんじ」は「生きている今が最も輝かしい」という意味です。


『ゆんたくはんたくHow are you!』は、カマドおばぁが毎回、宮古島と石垣島の中間にある多良間島の言葉を紹介しています。多良間言葉の意味を考えてもらうクイズでユニークな回答が来ると、カマドおばぁが豪快に笑ってくれます。


カマドおばぁは県外にも多くのファンがいて、おばぁに会いに沖縄へ訪れる方もいるとか。私も一度、FMコザでカマドおばぁにお会いしたことがありますが、とてもチャーミングな方でした。



■スコップ三味線片手に昭和歌謡をたっぷりと


たんなん夢レディオ(福井県鯖江市)『元気シルバー ナツメロとともに』


たんなん夢レディオ(たんなんFM)
たんなん夢レディオ(たんなんFM)

沖縄のカマドおばぁに負けないシルバーが福井県にもいらっしゃいます。


たんなん夢レディオ(たんなんFM)では、青空日出夫さん(89歳)が『元気シルバー ナツメロとともに』のパーソナリティーを務めています。


『元気シルバー ナツメロとともに』は2006年にスタート。タイトル通り、昭和歌謡を中心とした番組で、青空さんの特技であるスコップを三味線に見立てて、栓抜きで叩いて当て振りをする「スコップ三味線」にのせて、懐かしい曲を流しています。


青空さんは元国鉄職員で、北陸や東海地方の駅で34年間勤務してきました。2015年から今年の3月まで、北鯖江駅の名誉駅長を務めていて、ボランティアで毎週月曜日に駅に立ち、ごみ拾いやトイレ掃除などを行ってきました。


また、20年以上にわたって「青空会」という、歌や踊りを通じて福祉施設などで慰問活動をする会の代表も務めています。


他にも、幕末維新で活躍した桂小五郎、のちの木戸孝允の妻・幾松(いくまつ)についての研究も行っていて、本当にいろいろな活動をされています。


そんな青空さんの『元気シルバー ナツメロとともに』は2024年4月に900回を突破しました。ここまで来たら1,000回を目指して欲しいなと思っています。



■地元の「すごいトシヨリ」が続々登場


ミヤラジ(栃木県宇都宮市)『きらり★シニア倶楽部』


ミヤラジ
ミヤラジ

栃木県宇都宮市のミヤラジで放送している『きらり★シニア倶楽部』は、2020年に『すごいトシヨリRADIO』としてスタートして、2024年7月から現在のタイトルになりました。


宇都宮で社会貢献活動や趣味・学びに情熱を注ぎ、人生100年時代を生き生きと過ごしているシニア世代をゲストに招いて、その人の半生や人となりをインタビューする番組です。


これまで、ボストンマラソンで日本人として初めて優勝した方や、自身の病気と闘いながらも長年傾聴ボランティアをされている方、外国人のための多言語の生活情報誌を発行している方など、文字通り「きらり」と光る方々が出演してきました。


ミヤラジの中でも『きらり★シニア倶楽部』は人気番組だそうで、2024年3月の開局7周年では公開生放送を行いました。



■7,000回超え!地元の方々が連日出演


むさしのFM(東京都武蔵野市)『むさしのtoday』『発信!わがまち・武蔵野人』


むさしのFM
むさしのFM

ここまで、元気なお年寄りが出演する番組をご紹介してきましたが、今回は関わっている方がシニアという番組をご紹介します。


むさしのFMは1995年に東京で初めて開局したコミュニティFM局ですが、そのむさしのFMを支える市民ボランティアの「むさしのFM市民の会」というグループがあります。


市民の会には「運営委員」と呼ばれる中心メンバー約10人がいらっしゃって、いずれも70代から80代。発足当時のメンバーがそのまま年齢を重ねて、現在はシニア層が中心となっていますが、


むさしのFMの番組製作のほか、「スマホで聴こう!キャンペーン」などむさしのFMのPRも行うなど精力的に活動を続けています。


市民の会は発足当時から朝の帯番組『むさしのtoday』と、週1回放送している『発信!わがまち・武蔵野人』という二つの番組の企画コーディネートを担当しています。


ともに武蔵野市に在住、ゆかりのある方々が出演する番組で、特に『発信!わがまち・武蔵野人』の方は、柴門ふみさんや水森亜土さんなどといった著名な方々も登場してきました。


『むさしのtoday』は7,000回、『発信!わがまち・武蔵野人』は1,000回を超える長寿番組となっています。市民の会では会員を募集していて、若い世代も参加してほしいと呼び掛けています。



■生きる希望を取り戻すインタビュー番組


エフエムうけん(鹿児島県宇検村)『包括支援センター便り』※2020年8月で終了


エフエムうけん
エフエムうけん

これまで紹介してきた番組とは違う趣旨の番組で、すでに終了してしまった番組ですが、非常に意義のある番組なので、ぜひとも紹介したいと思います。


奄美大島の西部にある宇検村。そこで村の支援により開局したエフエムうけんは村民の約8割が出演したことがあるという、まさに「村民のラジオ局」です。


宇検村には高齢者の生活を総合的に支えていくための拠点として、地域包括支援センターが

設けられていますが、その職員の方たちが出演する『包括支援センター便り』という番組を2012年から2020年まで放送していました。


番組では「会いたいな どうしているかな」という、宇検村に住むお年寄りの方にインタビューをするコーナーがありました。インタビューの対象は介護認定を受けていない一人住まいのお年寄りの方々で、支援センターの保健師や看護師の方がその方の自宅に赴いて、収録をしていました。


職員の方は二人一組で赴き、インタビュアーのほかに聞き役を置くことで、お年寄りの方も

どんどん話をしてくれて、時間が足りず何度も足を運んだこともあったそうです。


編集してオンエアされたインタビューは、CDに焼いて家族に送っていました。家族でも知らなかったその方の半生を知る機会にもなったそうです。


一人暮らしの方々は家族や友人が亡くなり、足腰が弱って外に出る機会も減ったため、人と話す機会もほとんどなくなっていて、生きがいを失っていた方もいらっしゃいました。


このコーナーは職員の方といろいろな話をすることで、自己肯定感を高める、つまり「生きていてよかった」と思ってほしいという思いが込められていて、実際に生きる気持ちを取り戻した方も多くいらっしゃいました。


一昔前は家族が一緒に住んでいてケアされていたお年寄りも、全国的に独居率が上がっています。地域コミュニティがそのケアを担う時代を象徴していて、ラジオでこういう形の福祉が成り立つことに感動しました。


ぜひ復活してほしいですし、他の局でも取り入れて欲しいと感じたので、紹介させて頂きました。


※番組の主な内容は、情報科学芸術大学院大学の金山智子著の『ケアするラジオ』(さいはて社刊)から引用させて頂きました。



ご覧頂き、ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。






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